無形文化遺産博物館は、国立博物館財団が「ジャマー・エル・フナ、無形文化遺産博物館」と呼ぶ施設で、ジャマ・エル・フナ広場の南側にある旧バンク・アル・マグリブ(モロッコ中央銀行)の本店跡に入っています。建築家オーギュスト・カデとエドモン・ブリオンが1922年に、国立モロッコ銀行の最初の支店として建て、1959年にバンク・アル・マグリブと改称されました。建物は2020年12月から修復され、2023年2月に一般公開されました。 モロッコで初めて無形文化遺産を専門に扱う博物館です。広場が街の中で歩んできた歴史を伝え、語り部、音楽家、曲芸師などの大道芸人を囲んで人の輪ができる「ハルカ」に光を当てています。この芸能によって、ジャマ・エル・フナは2001年にユネスコの「人類の口承及び無形遺産の傑作」に宣言されました。夜の広場で過ごす前に訪れると、目の前の光景がよく理解できます。
見どころ

旧銀行の大ホール
建物の中央にあるホールには、彫刻を施した木製のドームと、ステンドグラスの高窓が並ぶ円環が今も残っています。1922年の建物は広場の建築に調和するよう設計され、左右対称の2つの翼棟にはさまれてアーケードのある正面が広がります。

広場の歴史
あるセクションでは、マラケシュとジャマ・エル・フナの歴史をたどります。ムラービト朝の要塞の前にあった市場の広場が、屋外の大きな舞台へと姿を変えていった歩みです。この航空写真は1930年ごろにスイスの飛行士ヴァルター・ミッテルホルツァーが撮影したもので、銀行が建てられて数年後の広場を写しています。

ハルカとフライキ
博物館の中心では、ハルカの芸人「フライキ」と、その技や仕事を紹介しています。語り部、グナワの音楽家、赤い衣装の水売り(ゲラブ)などです。展示の一部は、広場にまつわる手工芸の仕事にも充てられています。
芸術家が描いた広場
絵画、演劇、映画、写真がジャマ・エル・フナをどう表現してきたかを示す展示です。日常の場面を描いたジャック・マジョレルの絵が2点あるほか、モロッコ人画家の作品が並び、かつてこの建物を使っていた銀行へのオマージュとして、バンク・アル・マグリブに関する貨幣のコーナーもあります。
実用情報
ワンポイントアドバイス
入場料は、外国人観光客は40DH、モロッコ人の成人と居住者は20DH、18歳未満と学生は10DHです(国立博物館財団のサイトで2026年10月に確認)。展示は主に品物、写真、解説文で構成されています。語り部や音楽家の演奏を聴くなら、見学後も広場に残ってください。広場は夕方ごろから賑わい始めます。博物館は18時に閉まるので、午後の中ほどに見学して、そのまま夜のハルカへ出るのがおすすめです。
アクセス
ジャマ・エル・フナ広場の南側、マラケシュのメディナ内、イブン・マリーヌ通り(Rue Ibn Marine)にあります。広場は歩行者専用なので、プチ・タクシーは広場のすぐ外、クトゥビーヤ側かムハンマド5世大通りで降ろしてくれます。そこから徒歩数分です。マラケシュ・メナラ空港からの19番をはじめ、複数の市内バス路線が広場周辺に停まります。
営業時間
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